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奥道後と昭和モダン

奥道後壱湯の守のラウンジがリニューアルしたのをご存知ですか?

ずらりと並ぶ古書に古道具。
とっても雰囲気のあるスペースになっているのですが、
そこには、一つのテーマが設けられているのです。

今回は、新しくなったラウンジのご紹介とともに、奥道後壱湯の守が大切にしてきているものをご紹介させていただけたらと思います。

「昭和レトロ」ではなく、「昭和モダン」

奥道後壱湯の守のテーマは、「昭和モダン」。
「昭和レトロ」と混同されることが多いので、その違いを少しご紹介させていただきます。

「昭和レトロ」は、戦後の文化。
今、クリームソーダやプリンアラモードなどの喫茶店メニューが流行していたり、レトロな雑貨も人気ですが、それらは全て「昭和レトロ」です。
大量生産で、価格が安いものが多いです。

それに対して「昭和モダン」は、戦前の文化。
昭和時代初頭の1930年代に花開いた、和洋折衷の近代市民文化のことで。
(現在では1920年(大正9年)以後の大正ロマン文化も入れて考えられています)
時代としてはほんの一握り。
戦争をくぐり抜けて、現代に残っているものはとても貴重です。

ジャズやシャンソン、ダンスホールなどができた時代で、自由奔放な生活を求めた「日本のボヘミアン革命」時代とも言えます。

創業者・坪内寿夫さんが目指した奥道後は、この「昭和モダン」なのではないか・・・?

リニューアルに当たって、色々なものを引き算して、もともとあるものを活用したら、この「昭和モダン」にたどり着いたのです。

空間のプロデュースは、兎月庵の小椋浩介さんのご指導の元、進めていきました。

リニューアルにあたって、買い足したものはありません。
そのほとんどが奥道後にあったもの。
(一部、小椋さんのコレクションをお借りしています)

坪内さんが集めた“本物”が、奥道後にはまだまだ残っているのです。

「昭和モダン」のなかのアール・ヌーヴォー、アール・デコ

「昭和モダン」にはどのような特徴があるのでしょうか?

ラウンジの中にある「昭和モダン」をご紹介しながら、その特徴をご紹介させていただきます。

昭和モダンは、ヨーロッパやアメリカの新しい文化と日本独自の文化を組み合わせた新しい文化。

特に、1910年ごろにヨーロッパで花開いた
「アール・ヌーヴォー」と「アール・デコ」という機能と美しさを兼ね備えた芸術様式に大きく影響を受けています。

アール・ヌーヴォー
デザイン:曲線的
モチーフ:花や植物などの有機物
イメージ:エレガントで装飾的
流行時期:19世紀末から20世紀初め
中心地:ヨーロッパ(ベルギーのブリュッセル、フランスのパリ)

アール・ヌーヴォーは、アール・デコより先に誕生した様式です。

19世紀初頭の産業革命で安価で粗悪な大量生産の製品が出回り、その反動で芸術性や独自性の高い、手仕事のものを求めるようになりました。

一つ一つ、画一的ではない細かい飾りが入っていたり、
形が独特だったり、ユニークなデザインのものが多いです。

花や動物など、有機的なモチーフが入っているのも大きな特徴です。

一方、アール・デコのデザインは、直線的で画一的な模様を組み合わせたものが多いです。

アール・デコ
デザイン:直線的
モチーフ:幾何学模様
イメージ:機能的で合理的。装飾性は低い。
流行時期:1910~1940年頃
中心地:ヨーロッパやアメリカのニューヨーク

※引用:https://kawlu.com/journal/2017/01/22/14158/

ラウンジの中だけでも、たくさんのアール・ヌーヴォーとアール・デコ作品を見ることができます。

「これは、ヌーヴォー?デコ?」と考えるのも、デザインの勉強になりそうですね。

ぜひじっくり眺めてみてくださいね。

ラウンジの中にある「昭和モダン」な広告

ラウンジの中には、「昭和モダン」時代の広告もたくさん置いてあります。

棚の上に飾ってあるのは、
昭和モダン時代の版画を用い、奥道後用に作ったオリジナルポスターです。

他にも、当時の広告が額に入れて飾ってあるのですが・・・

よく見ると、温泉にかけて石鹸や化粧品など関連した広告をセレクトしています。

やっぱり、昔の広告は美しいですね。
この時代でしか出せない色合い、デザインです。

「昭和モダン」が分かる古書

ラウンジにずらりと並ぶ古書は、「昭和モダン」の時代背景が分かるものをセレクトしています。

「昭和モダン」の時代は、とても短いです。
それゆえに、刹那的で儚い文学が多いのが特徴です。

与謝野晶子や柳原白蓮、恋に生きた人の物語が多い印象。

今はなかなか手にとって見ることのできない、貴重な古書ばかりです。
ぜひ、ソファに座ってゆっくりとご覧ください。

ちなみに、本棚に置かれているこの可愛らしいお人形はなんだと思いますか?

なんと・・・射的の「的」なのだそうです(!)
こんなに可愛いお人形、撃てないですね。

こちらも昭和モダン時代のもの。
希少価値のあるものです。

他にもあります! 小椋さんがプロデュースしたスポット

小椋さんがプロデュースした空間は、ラウンジだけではありません。

「BAR 4 st(フォーステージ)」のリニューアルも小椋さんの手がけたもの。
今まで、昼間も利用できるスペースだったのですが、ラウンジリニューアルに合わせ、敢えて夜だけにオープンする大人の場所となりました。

そのお隣のスペース、「ねじまき百貨店」も小椋さんプロデュースです。

「愛媛の作家さんを応援したい」という気持ちから、
愛媛の作家さんがつくるオリジナルの作品も置いてあります。

サンドブラスト作家・Cer妙さんのオリジナル作品、松山の市花「椿」をデザインしたグラス。
こちらは、ねじまき百貨店でしか購入できないものです。

そして、こちらの「奥道後坪内記念館」も小椋さんプロデュース。

入り口に掲げられてある、フラミンゴのイラストは
なんと小椋さんご本人が描かれたものとのこと。

奥道後には創業当時、「遊園地」がありました。
遊歩道、展望台、野外音楽堂、ダンスホール、劇場、映画館、温泉プール、ジャングル温泉、テーマパーク、動物園、子ども館、野鳥観察館etc…

小椋さんが描いたのは、小椋さんの思い出の中のフラミンゴ。
かつて奥道後にいた、フラミンゴです。

創業者・坪内寿夫さんは、企業再建王として一世を風靡した人物でした。

そんな坪内さんが大切にしていたのが「娯楽」。
「夢は大衆にあり」とし、
訪れた人たちを心の底から楽しませるために、「本物」を集め、最上質な空間を求め続けました。

だから、奥道後はお宝だらけなのです。
こちらの壺は、ロープウェイ乗り場で傘立てにされていたものですが、
鎌倉時代の錫製で、かなり貴重なものです。

こちらは、「ヴィクトリアン」スタイルのチェア。

「昭和モダン」の椅子と机。

かつて、奥道後映画館で使っていた映写機。

そしてこちらは、根津耕一郎さんが設計した奥道後の建物を表現した作品。

「東の黒川紀章、西の根津耕一郎」と言われていた、大建築家・根津耕一郎さんの建物・奥道後壱湯の守。

建物だけでも、ものすごい価値があります。

まだまだたくさんの魅力がある奥道後。
これから、少しずつ紐解いて行こうと思います。

ぜひおつきあいをよろしくお願いします!

新しくなったラウンジに遊びに来てください!

新しくなったラウンジは、本館4F。
フロントから階段を降り、左手に進むとあります。

ランチバイキングや温泉など、日帰り利用の方もご自由にご利用いただけますのでお気軽にお越しくださいね。

流れるBGMも、よーく聴いてみてください。

実は、奥道後をイメージして作られたオリジナル曲なのです。
ピアニストの春佳一音(はるかいちね)さん作曲・演奏です。

喫煙される方のために、4Fのラウンジとは反対側、バイキング会場近くに喫煙スペースも増設されてます。

最近、喫煙者の肩身が狭い場所ばかりになってきていますよね(笑)

タバコを吸う方も、吸わない方も、同じお客様として楽しんでいただきたいという気持ちを込めて、喫煙スペースを作りました。

iQOS専用のスペースも設けております。

奥道後の山々を楽しみながら、ごゆっくりお過ごしください。

#奥夏2019 のハッシュタグで募集した、奥道後のインスタグラムもとても盛り上がりました!

さて、優勝者はどなたなのでしょう!
9月中旬に発表になりますので、お楽しみに♪

秋も、奥道後の素敵を探しに、ぜひ遊びに来てください。
その際には「昭和モダン」もぜひチェックしてみてくださいね。

奥道後壱湯の守

https://www.okudogo.co.jp/