子どもの障害や傾向を学校に伝えるには?【みえママに相談したんよ〜 vol.05】

普段から、たくさんの方の相談を聞いている松山市市議会議員いけだみえさん。その傾聴力と、的確なアドバイス力を生かしてウェブ上で「人生相談」を行っています。

ご相談がある方は、記事の最後に付けているフォームからどうぞ!

【今回の相談】
発達障害のある息子の転校のことで相談です。
今は松山市の支援学級に入って、手厚い支援を受けている状況です。
得意な教科は通常学級に参加させてもらうなど、柔軟に対応していただいています。
担任の先生は毎日お手紙を書いてくださり、息子の様子を伝えてくれるので、
こちらから質問や要望なども伝えやすい関係でとても助かっています。

主人の転勤で、県外に引っ越すことが決まったのですが、
転校先は支援学級がないとのこと。
通常学級に入り、ときどき支援員さんが来てくれるスタイルのようです。

今とは違う環境になるので、不安です。
家庭と学校の意思疎通は、どうすればスムーズにいくでしょうか。

みえママのお返事*最初の説明を詳しく、丁寧に

転校先の学校は「インクルーシブ教育」と言って、障害のある子どもと障害のない子どもがともに教育を受けるスタイルを選んでいるのですね。
これから社会に出たときに、どうすれば助けてもらいやすくなるのか。
どうやって情報を伝えていくのか。
それを学校で学んでいくのですね。

発達障害だと、なかなかコミュニケーションが取りづらいですよね。

だから、「なにを助けてもらいたいのか」を、
先生やまわりのお友達、支援員さんに直接説明をする機会が必要だと思います。
私の経験では、“最初の説明”に対して可能な限り労力を使う方が、お互いにしあわせに近づけると感じています。

私の娘は喘息がひどくて、1年のうちの三分の一は学校を休んでいました。また下の息子は、小1の夏休みからほぼ学校に行かない生活を送っていました。

新しい学年になるたびに、クラスの先生にどうやって子どものことを分かってもらうか、試行錯誤を続けてきたのですが、たくさん失敗しながら気がついたのは、「とにかく全力で詳しく丁寧に伝えておく」ことの大切さです。

「うちの子は、こういう行動を取る傾向があります」とか、
「自分でうまく伝えられないから、気がついたら助けて欲しい」とか。

早めに相互理解をつくっておくことが、上手くいくポイントだと思います。

自分のからだや障害と、どうやって折り合いをつけていくか

たとえば、「ここは、必ず分かって欲しいリスト」をつくるのもひとつだと思います。

大切にしてほしい関わり・理解・ポイント
特徴・特性・気がかりなこと etc…


これは、紙に書いて渡す+口で伝えるの両方が必要だと思います。

私の場合、娘のことをこういう風に伝えていました。

娘は喘息で、学校内で具合が悪くなる可能性があります。
本人がやめとくと言うことは、やらせないようにお願いします。

私は、体調をコントロールする方法を本人に教えてきました。
それが娘自身を守るために、一番身につけた方がよいスキルだったからです。

自分がやりたいことをやっていくために
自分のからだや障害とどうやって折り合いをつけていくか。

それが、人生のテーマになると思います。

私は娘には、こうやって伝えていました。

発作が出て、呼吸ができなくなってしまうと命に関わる。
体育を休むことは、「怠けている」と思ってしまうかもしれないけれど、
体を丈夫にするためには、発作を出さないことが何よりも重要。
休んだ方がよいと理解してほしい。
自分のことどどれだけ自分でするかを決めて、
他人に説明する努力をしてほしい。

これは、生きていく練習で、勉強よりもずっと大切なことだから。

気づいたときに、気持ちよく伝える

だいたいのお母さんたちは、「先生の時間をとったら申し訳ない」と思って遠慮してしまうことが多いのではないでしょうか。

「先生もお忙しいだろうから、このぐらいだったら我慢しよう・・・」
そうやって些細なことを遠慮しつづけていたら、ピントがずれ続けてしまいます。

先生は先生の価値観や正しさを持っているので、
最初の受け取り方が、自分とは違うのは当たり前です。

だから、「あ、ちがうな」と思ったら
気づいたときに、できるだけ気持ちよく伝える

「できれば、こうしてくださったら、この子はできるんですけど」
といったかんじで、最初のうちに伝える努力をしておいた方が、次第に居心地がよくなるはずです。

先生の「よかれと思って」は、本人の感覚とずれていることもあります。

たとえば、うちの息子は不登校でしたが、給食だけ食べに登校すると先生が過剰に褒めるんです。
腫れ物をさわるように大事にする。
一方で、他の子どもたちには、些細な行動に対しても、怒る怒鳴る姿がある。

本人は、この状況が耐えられなくなって、さらに学校に行かなくなってしまいました。

こういうことが起こったとき、さらっと、気持ちよく「本人は、それを望んでいない」ことを、伝えることが必要かと思いました。

子どもを観察し、しあわせになるスキルを磨く

私が感じているのは、「学校の悩みは、義務教育が終わったら終わる」ということです。
学校内でうまくやることって、実は社会に出たら、そんなに大きな問題ではありません。

それよりも、学校生活を通じて、自分が幸せに生きていくためのコミュニケーションを練習することが大事です。

子どもがどんな風に感じていて、何が嫌で、何が好きなのか。
これは、教科書的に教わることはありません。
我が子を観察するほか、ないと思うのです。

自分にとっての快が何か、
しあわせなことが何なのか、
何が不快なのか。

それを理解して、まわりにも伝えることが大切。

健常者でも障害者でも、結局は、心が満足する状態で日常を積み重ねられるかどうかだと思うんです。

「世の中の正しさに合わせていくことが正しい」とされる世の中ですが、
私自身、変わった子を授かったおかげで、
子どもを観察し、育てて、自分自身の人生を振り返ることができました。

この子がどうやって生きていけば、しあわせになれるのか。

お子さんの観察、伝えることを諦めないこと・・・ぜひ、続けてみてくださいね。

いけだみえ

https://ikedamie.info/