目次
元薬剤師という異色の経歴を持ちながら、現在3つの地域メディアを運営している株式会社メディカグループ社長・石崎隆志さん。
「点滴ラベル作成システム」の開発をきっかけに、「世の中に必要なサービスをつくろう」と思い立った・・・のが、前回までのあらすじ。
今回は、そんな石崎さんがメディアサイトを立ち上げるまでと、立ち上げてからの苦労話を根掘り葉掘りお聞きしていきます。
独立したのは間違ってた!? 強烈な洗礼を受ける
ワクワク♪
オークションで2回も15万円分の詐欺に遭ったり、
財布とデジカメとザウルス(情報端末)が入ったバックが盗難されたり、
独立するのに必要な資格取得の申込みが5分差で間に合わなかったり・・・・・
立て続けに不幸が重なりました。
まるで神様に「独立なんて、やめておけ〜!」と言われているかのように・・・(笑)
オープン2週間前にシステム制作が全く進んでいないことが発覚したり、
色々ありながらも、どうにか2006年4月3日に仕事を開始することができたのですが・・・
スタートした日に不吉すぎる(笑)
ちなみに、今でこそ945件登録がある(2018年11月16日現在)施設情報ですが・・・
当然最初は0件からスタートな訳で。
最初は、病院時代のツテを使って営業に行ったんですか?
こういうのって最初は人とのつながりから始まったりするじゃないですか。
とある人に「石崎さん、何人知り合いがいますか?」って聞かれて、
書き出したら20人もいなくって。
毎晩そのことを思い出しては、震えてました。
そして、毎朝起きて吐いてましたね。
泣きたい・・・。
毎日アポをとって施設に出向いて行っていたのですが、
待遇がひどすぎました。
「介護施設をインターネットで探す人なんていないだろ。バカヤロー!」
「そういうことをするから困るんや〜」
「更新どうするつもりや〜」
無料掲載なのに、めちゃくちゃ言われましたね(汗)
でも、自分の理念を信じてやるしかありませんでした。
自分の理想は頭の中にしかないから。
形がないものを、理解してもらおうとするのは難しいんですよね。 でもだんだん件数が増えて、情報が集まってきはじめると、
「石崎くんの言う通りになってきたね」と言ってくれる人が増えてきて、
「飯、食えとるんか?」と心配してくれる人も現れて。
広告を出してくださったり、講師として呼んで下さる人が増えてきたんです。
石崎、鬱になる。〜2年目の危機〜
・ソフトウェアの売上が止まる
・e-シリーズの売上が伸びない
・紹介した人が続々と退職
・増え続ける業務量
・交通事故を起こす
などなど・・・どん底の状態に陥り。
鬱になりました。
とにかく食べる事に逃げていて、すっかりメタボでしたね。
東京まで行って経営セミナーを受けたり、若手の異業種交流会に参加したり、読書をいっぱいしたり。
スピリチュアル鑑定やオーラソーマの体験までして、やれることはやり切りました。
もっと足場を固めて、くだらないプライドを捨てようって思えたんです。
私を仲間にしてくださって、ライターとしてメディカグループに関わることになりました。
今や女性スタッフに囲まれてお仕事されてますもんね(笑)
売り上げに関してはどうやって解決していったんですか?
ストック型ビジネスの仕組みを作ったんです。
300施設に一斉にFAXを送って、「2週間以内にお返事ください。じゃないとつぶれるんです」って(笑)
なぜこういう時に限って・・・(笑)
2段階の値上げを経て、やっと安定するようになりました。
もこぼっくすの誕生
自身の、子どもの預け場所が見つからず、なかなか働くことができなかった経験から、「メディカサイトの空室情報システムを活用して、認可外保育園や一時保育、特定保育の空き状況を一覧で見られるようになったら便利なのに」という声が出たんです。
ただ、それだけだと運営が難しいので、愛媛のママに役立つサービスとして仕組みを広げて、 そして出来上がったのが「母子箱(もこぼっくす)」でした。
言い出しっぺ事件ですよね。
言い出しっぺの林さんが初代編集長になったってやつです。
もこぼっくすは、活動費を自ら稼ぐNPOのイメージ。
ママたちが自分の足で取材してクチコミをすることで、ママにはおこづかいが入る。
自分たちの活動費は自分たちで稼げるような仕組みを作りました。
サービスは基本的に「自分が欲しいもの」を中心につくっています。
「こういう情報があったらいいのに」というところからスタートしているので、
システム上のちょっとした違和感を大切にしています。
「探しにくさ」とか「読みにくさ」とか、違和感を感じたら即、直します。
ユーザーに使われないと意味がない。
まずは自分が一番のユーザーになるんです。
違和感の修正って、めんどくさいから目をつぶってしまいそうな部分なんですけどね。
徹底したユーザー目線が、毎月5万人のユーザーに愛されている所以なんでしょうね。
メディカサイトを立ち上げたときは、こんなにスマホが主流になるとは思っていませんでした。
たった半年でも世の中が変わる時代です。
違和感を大切にすることで、世の中が見えてくるのかなと思います。
情報を「足で稼ぐ」意味
メディカサイトも石崎さん自らが足を運んで写真取ったり話を聞いてりしているから。
記事を取材ベースにしている理由はなんですか?
知りたい情報を検索してサイトにたどり着いても、出ている情報が単なるリストだったら、がっかりしますよね。
例えば、介護施設ってハコがいくらきれいで広くっても、管理者の想いがないと、良い施設とは言えない。
だから「メディカサイト」では、管理者の顔や想いを載せたり、利用者さんが日々どうやって過ごされているかが伝わってくるような情報発信をしています。
介護施設は、高齢者にとっては生活の場所。
家族にとっても、本人にとっても、安心して生活できる場所だと感じてもらえる情報を伝えたいと思ったんです。
同業者からも、「この施設のいいところを真似しよう」と思ってくれるような情報発信ができたら、愛媛の介護施設自体のレベルが上がっていきますよね。
取材に行かないと載せられない情報が載っていることが価値になるんですね。
最低限の情報しかないメディアが多い。
だから、「メディカサイト」も「もこぼっくす」も人を感じることができる、痒いところに手が届く地域メディアに育てたかったんです。
やっていることは、“文化づくり“。
うちの会社(株式会社メディカグループ)が掲げているテーマは「情報のバリアフリー化」。
vol.01でもお話ししましたが、インターネットの力で誰でも平等に、便利な情報を得られることを目指しています。
1.もこぼっくすがある未来を創ろう
2.ワンストップでママに役立つ場となろう!
3.女性に配慮したお店を増やそう!
4.ママの社会参加を応援しよう!
5.素敵なママ仲間をたくさん増やそう!
6.私たち自身が素敵な人になろう!
+
ママにお小遣いを!
という理念のもと活動をしています。
メディカサイトでは、
・介護情報をオープンにすることで、利用者さんや家族にも均等に施設情報が行き届く
・施設同士もお互いの情報を見ながら切磋琢磨できる。
もこぼっくすは、
・ママのクチコミを集めることで、ママに優しいお店が増える。
・ママ自身が生き生きと社会参加できる。
メディアをきっかけに文化が作られていくんですね。
地域メディアって、一番以外は全部失敗してなくなってしまうんです。
だからとにかく質の良い情報をたくさん集めていくんです。
メディカサイトを見ていると、手入力のニュースページが日々更新されていてびっくりします。
毎日無数のニュースから選んで載せているわけなんですよね?
すごすぎません^^;?
知りたいことがあったら黙々と調べるのが好きなんです。
ハウスリサーチに登録しよう♪
お話もだんだん佳境(?)になってきました。
次回から、いよいよ新サービス「HOUSEリサーチ」のお話に移ります。
その予習として・・・ぜひ「HOUSEリサーチ」を利用してみませんか?
自分の理想の家をカタチにしてくれる建築家・住宅会社が見つかるサービス。
延床面積、建物の価格などの条件を入力するとぴったりの「実際の」お家を探せて、WEB見学会ができちゃいます。
会員登録をすると、更に便利!
気になった画像を見つけたらどんどんクリップ(保存)できちゃいます。
自分のお気に入りの写真がたまっていくので、家づくりの時に参考にしやすいです。
登録はメールアドレスかFacebookにて♪
ぜひお試しくださいね。
サービスについては、また改めて詳しくご紹介させていただきます!
HOUSEリサーチ