自分の手を好きになる。〜コンプレックスからはじまったネイルサロンのおはなし〜

今回の記事は、私が通っているネイルサロンのお話です。ただのお店紹介ではありません。

「自分を大事にすること」についての大切なメッセージが入っていると感じています。

ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。

私がネイルを再開した理由

私はもともとネイルをしない人間でした。

何度かネイルサロンに行ったことはあるのですが、素朴をウリにしている私(笑)には必須ではないかな〜と感じてフェードアウト。

「ジェルネイル」=贅沢品となってしまい、子どもが生まれてからは一度もネイルサロンに行きませんでした。

気が向いたら時々セルフネイルはするけど、爪が伸びてもほったらかし。

名刺交換のとき、そんな爪が恥ずかしくて指を丸めて差し出すこともありました。

でも、「その時だけ隠せばいっか〜」ぐらいだったのです。

そのぐらい、私にとって爪先のオシャレは必須ではなかったのです。

しかし、ある日事件は起こります・・・。

YouTubeのコメント欄に、こんな書き込みが!!!

とっても素敵な手帳術なのですが、ネイルが残念でした。

▲問題のシーン(笑)堂々とハゲハゲネイル!!!!

このコメントに私はハッとさせられました。

この方はアンチでも、通りがかりの方でもありません。

おそらく、じっくりYouTubeを見てくださって、ただ普通に「残念」と思ったのを伝えてくれたんだと思います。

今見たら、「いや・・・これは、普通にアウトやろ!」と思うのですが、当時はおかまいなしでした(笑)

ネイル・・・なんとかせねば。

そう考えてはじめた頃、天才サロン メンバーのさおりんこと、志摩沙織ちゃんがこんな投稿をしていたのです。

ネイリストとして独立します。
コンセプトは「自分の手を好きになるお手伝い」です。

私はこのコンセプトに心を打ち抜かれました・・・!

そっか、私、今までネイルを「オシャレするためのもの」と捉えていたんだ・・・。
「自分の手を好きになる」なんて、考えたこともなかった。
家事をしたり、モノを運んだり、手帳を書いたり・・・手はいつも頑張って働いてくれているのに。

さおりんのコンセプトに感銘を受けて、すぐにさおりんに施術を依頼!

その時のインスタ投稿が、こちらです♪

当時、第二子を妊娠していたさおりん。産後、まもなくしてネイルのお仕事を再開。それからというもの、私の月イチネイルはすっかり習慣となりました。

さおりんは、とっても努力家です。以前、

畦地梅太郎記念美術館に行くから、梅太郎さんネイルにしたい!

と、軽くラインしたところ・・・

さおりん宅に到着すると、梅太郎パーツが用意してありました!

そして、こんな計画ノートも・・・(涙)

これには感動してしまいました・・・!

仕上がったネイルはこちらです!

ほかにも、「アップルマラソンに行くからりんご風」でと言ってできたのがこちら!

「ゴッホ展に行く」ときは、こちら!

いつでも全力でリクエストに答えてくれるさおりんなのです♪

「cayu(カユ)」の由来は「痒い」

序盤から、語りすぎてしまいましたが・・・ここから、さおりん自身のお話に移ろうと思います。

さおりんのネイリストとしての屋号は「cayu(カユ)」です。

なぜ「cayu」なのかというと、実は「痒い」からきているのです。

小さい頃から全身ひどいアトピーだったんです。目の周りなど顔も明らかに痒そうなビジュアルで、食べられるものがなくて、足首〜太ももが同じ太さでした。

え・・今のさおりんからは想像ができない。
それって、ずっと痒いの?

そうです。ずっと痒いし、食事制限もきつくて。
給食に食べられるものがないので、ずっと母がお弁当をつくってくれていました。

お母さん、すごい・・・。
ずっと作ってもらってたの?

それが、私も反抗期を迎えて、だんだん自分だけお弁当なのが恥ずかしくなっちゃって。「私も、好きなだけ好きなもの食べたい!」と思うようになって、制限を無視して食べていた時期があったんです。

浪人したときぐらいですかね。
ストレスもあって、アトピーがピークを迎えてしまって。
痒みが爆発したんです。

皮膚がベロベロ剥けて、ゾンビみたいになってしまって。
精神が壊れて行きました。

▲今のさおりんからは想像がつきません。

う・・・めちゃくちゃキツイ。

思春期でオシャレもしたいけれど、できない。
しかもずっと痒い。
指の痒みがとくにひどくて、母親に「切ってくれ」と懇願したこともありました。

見た目に出ちゃうから、「可愛そう」って言われたり、レジでお釣りをもらうときにお金を投げつけるように返されたこともありました。

つらい・・・
で、どうやって、今の落ち着いた状態になったの?

母がいろいろ調べてくれて、「瀉血療法」というものに辿り着き、治療をするために何度も東京に連れて行ってくれたんです。
この治療法が私には合っていたみたいで、治療をはじめて半年ぐらいしてすごく良くなってきたんです。

大学2年生の頃かな。
久しぶりに半袖が着れたときに、涙が出ました。
夏もずっと包帯ぐるぐる巻きで長袖だったんです。

今でもアトピーの人を見かけると、もう、手を握ってあげたくなっちゃいます。「痒いよね、つらいよね」って。

▲「アトピー辛い人、抱きしめたい」の図。

さおりんにそんな過去が・・・。
今は、ずっと落ち着いている状態ですか?

落ち着いていることもありますが、不摂生するとポツポツ出ることもあるので、食べ物など気を付けるようにしています。

あまりに酷い時は手袋してます。

で、なんでネイルなの!?

で!なんで、ネイリストになったの?
もともとはたしか、システムエンジニアだよね?

子どもの頃からキラキラ光っているものが好きで、本当はネオンサインをつくる人になりたかったんです。

ネオンサイン!!!
これまたピンポイントだね・・・。

ですよね(笑)
でも、なぜか惹かれて
小学校のときに親を連れて、ネオンを扱っている会社に質問に行ったこともあります。「どうやったらなれますか?」って。

でも、案外ネオンをしている会社って少ないんです。
募集条件も合わなかったり・・・。

そこで訳分からなくなって、一番苦手なITの世界を選び、システムエンジニアになりました。
最初に就職した会社に13年間いました。

おぉ〜!
で、なぜにネイリストに?

長女出産した頃からアトピーが復活して、復職してさらに悪化しました。

睡眠不足とかストレスだと思うんですけど、皮膚にも出るし、咳も出るしで。またメンタルが壊れていきました・・・。

それで、会社を辞めることにしたら、咳も止まって、肌もきれいになって。長女ともゆっくり過ごせて、精神状態が安定したんです。

そのタイミングで、気分転換にネイルをしてもらったら、すごく気分が上がるのを感じて。

「あ、これかもしれない!ずっとネオンをつくりたかったけど、爪の上にネオンつくればいいんだ」って。

▲友情出演:酵素まる・まりさん♪

おぉ〜〜〜!!!
そこでネオンと繋がるのか!

でも、なぜ「ネイル」だったの?

結婚式のときに、お友達のあゆちゃんFabulous Nail のオーナー)にネイルをしてもらったんですけど。
そのときの経験が忘れられなくて。

当時はまだ指の湿疹がひどかったんですけど、あゆちゃんは普通にさわってくれたんです。それどころか、すごく丁寧に扱ってもらって、きれいな爪にしてくれた。

私の手は、ずっとお釣り投げつけられたり、気持ち悪がられたりだったので・・・すごく嬉しくて。

またあの体験をしたいって思ったんです。

すてき・・・!

ネイルをすると、心が豊かになっていくのを感じて。
痒くて痒くて大嫌いだった自分の手を、愛することができた

そんな話をあゆちゃんにしたら、「それならネイリストになったら?教えてあげるよ」と言ってもらえて。

Fabulous Nailで修行をさせてもらうことになりました。

なるほど・・・そういう流れだったんだね!

心にゆとりをもって料理ができたら、それで満足

起業をしてからさおりんが立てた目標は、「100人の手をさわる」でした。

その目標が、2023年11月に達成したのです・・・!(ぱちぱちぱち!)

短い爪の人、長い爪の人、反り爪の人…いろんな爪に慣れたいと思って、新規で100人達成するまでは割引価格で施術するって決めてました。

最初は1年半で目標を立てていましたが、実際は3年でした。

すごいよ・・・さおりん!
すごい!!

100人達成した今、これからの目標というか野心ってありますか?

うーん・・・それが、あまりないんですよね。
私、料理が好きなので、料理を楽しめるぐらいの心の余裕ができたらいいなって。ただ、それだけなんです。

食事って、私のなかのバロメーターで。
きちんと自炊しないと、アトピーが出てしまうんです。
時間に追われると、丁寧に料理ができなくなっちゃうじゃないですか。

ネイリストになってから、ご飯がおいしいんです。
好きな仕事して、大好きなお料理して、子ども達と「おいしいね」って言い合いながら晩酌する。そんな時間が最高なので!

ごめんなさい・・・ぜんぜん面白くないですよね(笑)

いえ、めちゃめちゃ素敵です(涙)!!!

▲取材後は、さおりん手作りランチをいただきました。残り物でささっとつくったとのことだったけど、美味しすぎた、幸せすぎた(感涙)!

私は、産後苦しかったときに、ネイルサロンでパワーをもらっていました。それは、もちろん「爪がカワイくなるから」というのもありますが、あゆちゃんに話を聞いてもらってたことも大きかったと思います。

お客さまにはいろんな方がいらっしゃいます。

子育てがしんどい方、親のことで悩んでいる方、夫にイライラが溜まっている人etc…

そういう人たちは、ぜひおしゃべりで発散してほしいんです。私がそうだったように、話すことでも元気になれたらいいな。

どんな人に来て欲しいですか?

「ネイル1回もしたことないんです」とか「爪がちっちゃいからできないんです」っていう人にこそ、ネイルをしてほしいなって思います。

きれいごとかもしれないけれど、「その人がご機嫌で過ごせる」ことが一番大事だと思うんです。

少し前の私みたいに
「手が痒くて辛い」とか「育児がしんどくて辛い」とか、そういう人達にもぜひ来てほしいです。

▲こどもネイルもやってるよ♪

はぁ・・・、さおりん素敵だなぁ。
ますますファンになりました。

これからも、引き続きネイルを楽しませてくださいね♪

ネイルは日常にあってもなくてもよいものだけど、少なくとも私は、さおりんにネイルをしてもらってから自分を丁寧に扱うようになりました。

今までこんなことしなかったのに、何かを持つときは必ずネイルドヤ(笑)をしたくなります。

今まで、名刺交換のときも爪を隠していたのに・・・大きな変化です。

そして、ネイルをするきっかけをくれたYouTubeでも堂々とネイルを披露しております(笑)

今ではむしろ、「ネイルがカワイイです」というコメントもいただけるようになりましたぁぁぁぁ!!!

ずっと働いてくれている大切な、「わたしの手」。

労ってみませんか?

気持ちを向けてみませんか?

「ネイルなんて贅沢品・・・!」

「主婦だから、ネイルしてもなぁ。。。」

「手にコンプレックスがあるから、ネイルなんて無理!」

そう思っている人こそ、CAYUを訪れてほしいのです。

さおりんに、気持ちが上がる魔法をかけてもらいましょう〜♪