vol.05 道後のえんぎもの「湯真珠(ゆまたま)」の誕生

圓満寺のプロジェクトが評価され、

道後温泉誇れるまちづくり推進協議会より
「玉の石と宇和島真珠をつかった、縁起物を作れないか」とオーダーされた、和子さんと智子さん。

和子さんはすぐに、真珠を納められる、小さな巾着袋ができないかしら?と思いつきます。

「昔読んだ本に、丸い生地を縮めて、花の形になるような巾着があったような・・・」

そんな小さなヒントから、本を探し、試作を開始しました。


まるまる巾着

こうして和子さんがつくったのがこちら。

まず、着物の生地を丸く切り、表面と裏面を用意します。

丸い台紙を用意して、形に沿って縫製。

台紙を抜くとこんな感じになります。

裏面と表面の布を合わせて、紐を通すための糸をつけます。

そこに、紐を通して・・・

こんな形に仕上げます。

この紐を両サイドからキュッと絞ると・・・

可愛いお花の巾着の出来上がりです。
リバーシブルになっているので、
例えば写真の巾着だと、オレンジ側を表にするとまた違った雰囲気になります。

ちなみに、紐は形状記憶をする【花結び紐】をつかっています。
この紐のおかげで、ちょうちょ結びが美しく仕上がります。

紐と布、色合わせが難しいのですが、
選ぶ人の喜ぶ顔を思い浮かべながら、一つ一つ丁寧に選んでいきます。

「こちらに真珠を一粒納めて、真珠の縁起物にするのはどうでしょう。」
その提案に、まち協の会長さんも納得してくださり、
飛鳥乃湯泉のオープン(9/26)に合わせて商品化していくことに決定したのです。

パッケージづくり

さて、商品化が決定したら
どのやって玉の石と組み合わせていくか、パッケージをどうやって作るか、
興味を持ってもらうための【仕掛けの部分】を考えないといけません。

机に巾着を置いて、悩む和子さんと智子さん。

「こうやって、湯玉の形に切り取ったパッケージにして柄を見せるのはどう?」

こんな感じに真珠を中央に置いて・・・・

ネーミングはなにがいいかな・・・。

道後温泉、玉の石、飛鳥乃湯、真珠、開運・・・・。

二人で話し合うと、驚くほどにアイディアが次々飛び出して
あっという間にこんな形が完成しました。

※写真は試作品。
写真では「お湯かけ真珠」というネーミングですが、「湯真珠(ゆまたま)」に決定。パッケージも変更があります。

布の柄、紐の色の組み合わせで、一つとして一緒のものがないお守り巾着。
湯玉から柄がのぞく、素敵なパッケージです。

玉の石を絡めた参拝の仕方は次回の記事でお知らせしますね。

ハンドメイドTam 田村和子

6歳から趣味で始めた手芸。 現在は薬剤師の仕事をしながら、常に針と糸を持ち歩き、隙間時間ができれば縫い物を。松山トリコ、KOMOHAPIシリーズをはじめ、さまざまな作品を製作している。

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