いけだみえがアートに情熱を注ぐ理由

みえさんは、アートのイベントをよく企画されているイメージがあります。
今までにどんなイベントを企画してこられましたか?
代表的なものを教えてください。

子どものアートワークショップを中ムラサトコさんに出会って、開催したことから、はじまりました。

実は、愛大ダンス部に1,2回生の頃、所属していたので、ダンス部の定期公演に関わっていて舞台芸術は好きで公演のイメージはありました。
でも、運営は先輩方がメインで、自分が主になる時期には幽霊部員から退部していたのでやってないですが。余談ですね。

へぇ〜!!!
初耳です。

そのあと、子どもが産まれて少しして、子ども劇場に入会して、年間たくさんの舞台を子どもと一緒に鑑賞していました。

子ども劇場では、役員に入った時期もあり、計画や準備に携わって沢山の経験をさせてもらいました。

その頃から、自ら役員をしたり、「自分でやる」「主催側にまわる」っていうことをされていたんですね・・・!

イベントって参加するのは楽しいですが、企画するのって大変ですよね。
それでも企画をする理由ってなんでしょうか?

アートには力があります。

・子どもに心躍る経験を授けたい。
・感性に豊かな刺激に触れて、生きる喜びを分かち合いたい。
・アートに遊ぶ時間は子どもの生命力が活性化する気がする、命が歓喜する感覚がある


と、思っていますが、近くにはなかなかアートにふれられる機会が少なかった。

自分たちが欲しいことを企画運営したら、他の誰かも「あって良かった」と思うかな?と考えたんです。

言葉だけでは願いが表現出来そうになくて。
求めるコトを稚拙でも作れば何となく伝わるから。

実際にコトを作れば感じてもらえる、感動が共有出来て、理解され拡がると考えました。

なるほど・・・。
みえさんの「行動で示す在り方」の原点な気がします。

イベントは、Hug育を立ち上げた頃から、集まった仲間で小規模の活動をちょこちょこと開催していました。

中ムラサトコさんをはじめ地元のアーティストさんと企画して、子どもと一緒に楽しめるワークショップを開催してきました。

子どもの感性や発想に気づいて楽しんだり、正解も評価もない、ただただ面白がるという機会を作って、アーティストの力を借りて、子どもと心躍る時間をみんなで共有したいと思って、色々やってみています。

市政にアートを!

令和7年第2回(6月)定例会令和7年第3回(9月)定例会 では、市民会館の今後についても言及されていましたね。

また、令和7年第1回(3月)定例会では、アートを生かしたまちづくりについて
令和6年第5回(12月)定例会ではアリーナについて問いを立てています。

なぜ「娯楽」とも受け取られがちな芸術文化に、これほどまでの情熱を注いでいるのでしょうか?

私は、アートを単なる「余暇」ではなく、「人が人として豊かに生きるためのインフラ(基盤)」だと思っているからです。

芸術文化は・・・

①人間らしく暮らすための心の豊かさに必要
②寛容で多様性を包摂する感性が醸成される
③想像力と創造力が育つ
④コミュニケーションが自然発生しやすく交流に役立つ
⑤次世代に選ばれる都市の魅力に不可欠


だと思うんです。

みえさんは、松山市民が心豊かに生きていくためにはアートが必須だと考えているのですね。

松山市のアートといえば・・・今、一番気になるのはアリーナについて。
みえさんはどんなお考えをお持ちでしょうか?

JR松山駅周辺整備特別委員会の委員として、昨年の6月に基本計画に向けた意見を提出しました。

その時に、スタジアム・アリーナ改革ガイドブック(第2版)を活用して、整備を進めるべきと意見を申し上げましたが、現在、第3版に改定され、「スポーツコンプレックス」という考え方も出てきて発展しています。

書籍「アンビシャス~北海道にボールパークを創った男たち」を読んで、スポーツビジネスの発展を核としたまちづくり、そしてその施設運営は民間主導で行うべき時代に入っていると思いました。

民間との連携や民間主導のまちづくりを、いかに公共性や透明性、公正、正当性などを確保し、市民の理解と合意形成などの手続きをどう行って進めるか、政治的にも試される頑張りどころだと思っています。

みえさんの意見書、拝見しました。

松山駅周辺の車両基地跡地計画について、アリーナありきで進んでいる点に対し、説明不足・検討不足・市民合意不足を指摘されていましたね。

ホールからアリーナへ変更した理由や検討過程、
費用・財源・将来の運営負担、
交通渋滞や駐車場問題、
市民会館の代替機能の行方など、
市民が判断するために必要な情報が示されていないと訴えられているのを拝見して、

たしかに私たち市民は、「ぜんぜんこの問題に関わっていないし、関われるとも思っていない。待ちの姿勢でしかないな・・・」と感じてしまいました。

複数案の比較、透明な情報公開、計画段階からの幅広い市民参加を前提に、本当に松山に必要な施設なのかを、立ち止まって議論すべきという意見、ごもっともだと思います。

そのうえで・・・みえさんの「施設運営は民間主導で行うべき時代に入っている」というご意見、とても興味深いです。

どのような点で「民間主導で行うべき」と感じられているのか教えてもらってもいいですか?

「箱物(建物)」そのものの是非だけではなく、「どうすれば50年後、100年後の松山市民の負担にならず、街を豊かにし続けられるか」という視点なんです。
​私が「民間主導で行うべき」と考える理由は、大きく分けて3つあります。

1. 「税金で赤字を埋める」時代を終わらせるため
​これまでの公共施設は、市が建てて市が運営する「公設公営」が主流でした。しかし、これではどうしても「作っておしまい」になりがちで、運営赤字が出ればその分は皆さんの税金で補填されます。

民間主導であれば、プロのノウハウで収益を上げ、自立した経営を目指せます。「市民の貴重な税金を、施設の維持費ではなく、福祉や教育など本当に必要な場所に回せる仕組み」を作りたいんです。

​2. 「365日活気のある場所」にするアイデアの力
​行政が運営すると、どうしても利用目的が固定されがちです。でも民間なら、イベントがない日でもカフェやショップ、あるいは新しいビジネスが生まれる場所として、24時間・365日の活用方法を必死に考えます。

松山駅前という「街の玄関口」を、たまにイベントがあるだけの場所にするのではなく、常に人が集まり、経済が回るダイナミックな場所にできるのは、民間の柔軟な発想だと思っています。

​3. 変化に対応できる「スピード感」
​今の時代、人々のライフスタイルはあっという間に変わります。行政のルールの中だけでは、変化に合わせた設備の改修やサービスの変更に時間がかかりすぎてしまいます。

​民間が主導し、行政がそれを支える形にすることで、時代のニーズに即座に応えられる、古くならない施設であり続けることができるはずです。

なるほど・・・
みえさん自身が行政の仕事をしているからこそのリアルな意見で、私にはまったく思い浮かばない視点でした。

先日、北海道で民間主導の実績をつくられたエスコンフィールドに関わっている小川太郎さんのトークイベントを主催されていましたが、実際に小川さんのお話しを聞かれていかがでしたか?

書籍「アンビシャス」他の資料にも目を通して臨んだ勉強会でしたが、予想以上に小川太郎さんのお話と今後のビジョン、そして実際の取り組みの素晴らしさに圧倒されました。

そして、熱心に聞いてくださる参加者の皆様の眼差し。

質疑応答では、小川さんも唸る良い質問の数々で、充実した勉強会になりました。
感動と感謝の気持ちでいっぱいです。
この勉強会で皆様と共有出来た沢山の学びの諸々を、今後の松山市の街づくり、施設整備の大事な指針に持って、取り組んでいきたいと考えています。

ご参加出来なかった方も、是非、後日公開予定の録画をご視聴下さい。

やっぱり、読むだけではなく、ご本人から実際にお話しをお聞きするのは違いますね。

これこそ、心躍る体験・・・本物にふれられる経験です。
よい機会をつくってくださり、ありがとうございました!

今回の取材では、みえさんがアートに情熱を注ぐ理由をお届けしました。

心躍る経験を共有するということ・・・。

それができると、人は優しくなれるし、繋がりも増すのだと思います。

そして、この感覚は、きっと体験してみないと、動いてみないと分からない。

なかなか言語化が難しい分野ですが、アートを媒体にして松山市民の心が豊かになっていく希望を感じました。

アリーナの件も、「民間主導」の魅力が伝わってきました。

今後、どうなっていくかはまだこれからと思いますが。

まずは「知ること」が大切ですね!

私も、微力ながら、「知ること」のお手伝いをさせていただければと、改めて思いました。

次回は「児童クラブ」に関することを掘り下げていきます。

質問やリクエスト等ありましたら、お手紙で知らせてくださいね。