縫製ラプソディー * vol.01 ハンドメイドTamの誕生

これから始まるのは縫製が大好きすぎてたまらない、一人の女性の物語です。
その名も、ハンドメイドTam  田村和子。

薬剤師の仕事をしながら、常に針と糸を持ち歩き、
隙間時間ができれば縫い物をしている人。

そんな狂おしいまでの、縫製への愛情をご紹介できればと思います。

縫い物と、セレブと、和子さん

和子さんの手芸デビューは6歳。
子供服は手作り、セーターも手編みで作っていた母のそばで育ち、
自然と手の動かし方をおぼえて行きました。

本当は、縫製の仕事をしたかったけれど
自分に自信がなく、薬剤師の道に進んだそうです。

そんな和子さんの才能が開花したのが今から12年ほど前。

子供が小さな間、薬剤師のお仕事をお休みし、
家でできる縫い物に没頭していたある日、
山口県に住む知り合いの依頼でバッグをつくりました。

そのバッグが岡山のセレブの目にとまり、
和子さんのバッグは一躍セレブ界で有名に!

「デザインはお任せするわ。」
「お祖母様の形見の着物をリメイクして作って。」

様々な依頼がありました。

その頃は、ヴィトンのバッグが大流行りの頃。
「ヴィトンとこのミニバッグを2個持ちするの」という方もいました。


バッグを見てもらう場所は、セレブのお家だったり、和子さんの自宅だったり・・・

評判はクチコミでどんどん広まり、和子さんはバッグづくりに没頭しました。

これが、当時つくっていたバッグです。

サイドはビーズを編み込み、中央に花の刺繍を。
小さな、アクセサリー感覚のバッグ。

蝶が月夜の原っぱを飛んでいる様子を、アップリケと刺繍で。
サイドはかぎ編みのモチーフをたらしています。
こちらも小ぶりなサイズなので、アクセサリーで。 

こちらは、ボン・ヴォヤージュをイメージ。
外国の切手を縫い込んで、飛行機を刺繍。

こちらは、ピアノを習っていた娘さんの手をスケッチしたもの。


作品を数点見ただけで、和子さんの実力が伝わってきます。

それからセレブからの紹介で、和子さんは個展を開催。
2005年には倉敷の破流知庵にて、刺繍を施したバッグ展を開催しました。

2006年には、銀座イグレックでの手芸グループ展にも参加します。

個展をしたことで、さらに評判は広まり、注文も殺到しました。


縫い物ライフ、再び

ご主人の転勤で松山に来てから、
環境が変わったというのもあり、
縫い物からすっかり遠ざかった生活をするようになった和子さん。

ところが、再び縫い物に没頭することになります。

そのきっかけは、 圓満寺「お結び玉」づくり。


道後温泉誇れるまちづくり推進協議会の一大プロジェクト「道後温泉開運めぐり」内でのスタートアップ企画で、
最初の飾り付けには、2000個のお結び玉キットが必要でした。

その時、ボランティアで関わってくれていた和子さんは
そのうち、早々と1000個のキットを制作してきたそうです。

そのとき、お結び玉だけでは飽き足らず(?)、
お結び玉ストラップも開発した和子さん。

その行動力と、腕のよさが
次々とお仕事を呼び込んで行くことに・・・!

続きはまた次回♪

ハンドメイドTam